血糖値の急上昇が肌荒れにつながる理由
甘いものや炭水化物を食べた後、なんとなくお肌の調子が悪くなると感じたことはありませんか?
血糖値の急上昇は美肌の大敵です。
健康や美容のため食事内容に気を使ったり、健康食品を取ったりなど工夫してるかたは多いのではないかと思います。
今回は、更にお身体を良い状態を保っていけるように血糖値についてお伝えいたしますね。
※肌への影響は体質、遺伝、生活習慣など多くの要因が関わるため全ての人に同じように当てはまるわけではありません。個人差があるため、気になる症状がある場合は医師にご相談ください。
血糖値スパイクとは?
まず、血糖値スパイクについてご説明します。
血糖値スパイクは、グルコーススパイクや食後高血糖とも呼ばれ、食事の後に血糖値が急激に上昇し、その後急速に低下する現象を指します。
健康な状態では、食事をすると血糖値は緩やかに上昇し、インスリンの働きで徐々に正常値に戻ります。しかし、糖質の多い食事や、食物繊維の少ない食事を摂ると、血糖値が急激にジェットコースターのように上下してしまうのです。
血糖値スパイクが起こりやすい食事
空腹時に甘いお菓子やジュースを摂取
白米やパンだけの単品食事
ラーメンやうどんなどの炭水化物中心の食事
早食いや大食い
朝食を抜いた後の昼食
このような食事パターンを繰り返すと、血糖値の乱高下が習慣化し、体だけでなくお肌にも深刻なダメージを与えることになります。
血糖値スパイクが肌に与える4つの悪影響
それでは、なぜ血糖値スパイクが肌荒れにつながるのか詳しくご説明いたします。
- 「糖化」が肌老化を加速させる
血糖値が急激に上がると、体内で「糖化」という反応が起こります。これは、余分な糖がタンパク質と結びついてしまう現象です。
肌のハリや弾力を保つコラーゲンやエラスチンといった重要なタンパク質が糖化すると、硬く変質してしまいます。その結果、肌は弾力を失い、シワやたるみが目立つようになってしまうのです。
糖化によって作られる物質は「AGEs(終末糖化産物)」と呼ばれ、一度できると分解されにくく、肌の黄ぐすみの原因にもなります。血糖値スパイクが頻繁に起こると、このAGEsが体内に蓄積し続け、肌の老化を加速させてしまいます。
- 皮脂の過剰分泌でニキビが増える
血糖値が急上昇すると、それを下げるためにインスリンというホルモンが大量に分泌されます。このインスリンには、皮脂腺を刺激する作用があり、皮脂の分泌を増やしてしまうのです。
さらに、インスリンは男性ホルモン(アンドロゲン)の分泌も促進します。男性ホルモンも皮脂分泌を活発にするため、更に皮脂過剰の状態に。これが毛穴詰まりやニキビ、吹き出物の大きな原因となります。
特に、血糖値スパイクを繰り返すと、インスリンが常に過剰に分泌される状態になり、慢性的なニキビ肌に悩まされることになります。
- 慢性炎症が肌トラブルを招く
血糖値の急激な変動は、体内で炎症反応を引き起こします。この慢性的な炎症状態は、お肌にも悪影響を及ぼし、次のようなトラブルにつながります。
肌の赤みや炎症
吹き出物ができやすくなる
敏感肌になりやすい
肌のバリア機能の低下
炎症が続くと、肌の修復力も低下し、トラブルが治りにくくなるという悪循環に陥ってしまいます。血糖値スパイクによる炎症は、全身レベルで起こるため、顔だけでなく背中やデコルテなどの肌荒れにもつながります。
- 酸化ストレスで老化が進む
血糖値のアップダウンは酸化ストレスを増大させ、細胞を傷つける活性酸素を増やします。活性酸素は、いわば体内のサビのようなもの。
これにより肌細胞がダメージを受けると、以下のような老化サインが現れます。
シミやそばかすの増加
肌のくすみ
シワやほうれい線の深まり
肌のハリ・ツヤの低下
血糖値スパイクが起こるたびに酸化ストレスの波が押し寄せ、肌の老化スピードが加速していきます。
血糖値をコントロールする食事のコツ
血糖値スパイクを防いで美肌を守るにはどうすればよいのか以下のポイントを意識してみてください。
- 食べる順番を工夫する
野菜や海藻などの食物繊維を最初に食べることで、糖の吸収が緩やかになります。「ベジファースト」を心がけましょう。
- 精製された糖質を控える
白米、白パン、お菓子などは血糖値を急上昇させやすいので、玄米や全粒粉パン、オートミールに置き換えるのがおすすめです。
- タンパク質や良質な脂質も一緒に摂る
肉、魚、卵、ナッツ類、アボカドなどを組み合わせることで、血糖値の上昇が穏やかになります。
- よく噛んでゆっくり食べる
早食いは血糖値を急上昇させるので、一口30回を目安によく噛みましょう。食事時間は最低でも15〜20分かけるのが理想的です。
- 朝食を抜かない
朝食を抜くと、次の食事で血糖値スパイクが起こりやすくなります。軽くでも良いので朝食を摂る習慣をつけましょう。
- 間食は低GI食品を選ぶ
どうしても間食したい時は、ナッツ類、チーズ、ヨーグルトなど、血糖値を急上昇させにくい食品を選びましょう。
まとめ
血糖値スパイクは、糖化、皮脂過剰、炎症、酸化ストレスなど肌にダメージを与えます。美肌を目指すために、スキンケアだけでなく、食事による血糖コントロールも意識してみてくださいね。
毎日の食生活を少し見直すだけで、肌質が改善されることも珍しくありません。毎日の積み重ねが大事です。
血糖値を安定させることは、お肌の健康だけでなく、お身体全体の健康にもつながります。少しずつでも意識してみてくださいね。

